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アルプスアルパイン 栗山年弘社長に聞く

 通商をめぐって対立する米中のはざまで揺れる日本の製造業。電子部品大手アルプスアルパインの栗山年弘社長に、いまの懸念材料などについて聞いた。

 米国経済の先行きにもっとも注視しています。株価は悪くなく、低い失業率などを見ても、全体としては好調だと言われていますが、自動車販売ではもう減速が始まっています。このまま米中貿易摩擦が続けば、トータルで減速に転じる可能性があります。中国経済の減速はすでに我々も感じていて、米国までとなったら大変なことです。

 我々に関係のあるスマートフォンなどは、追加関税の「第4弾」に入っていますが、中国依存度が高いことから12月中旬まで実施は先送りされました。それまでに米中が歩み寄れるのか、重要な局面です。第4弾には日用品が多く含まれており、そこの関税が上がってしまうと、米国の消費者心理を冷え込ませかねません。

 加えて、米中の知的財産をめぐる動向にも不安があります。自動車だけでなく、(次世代通信規格の)5Gや通信モバイルの世界でも先端技術の「覇権争い」のような形になれば、部品メーカーとしては国ごとに対応するのは難しい。サプライチェーンが分断され、事業を米国と中国で二極化させるようなことになれば、経営体力的に非常につらくなると懸念しています。(聞き手・大津智義)