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 (18日、明治神宮野球大会大学の部準々決勝 関大5―0金沢学院大)

 関大は、2人の4年生投手の零封リレーで初戦を突破した。先発の森翔平(鳥取商)と、九回にマウンドを引き継いだ肥後皓介(広陵)。神宮大会での零封リレーは、大会出場を決めるずっと前からの約束だった。

 試合はまず、先発の森が流れを作った。持ち味の伸びのある直球は、自己最速の149キロを計測。13個の三振を奪い、四、八回以外は三塁を踏ませなかった。だが、九回に制球が乱れて先頭打者に安打を許し、続けて死球を与えたところで降板した。

 マウンドを託された肥後は、本来のエース。今春のリーグ戦で1勝を挙げたが、右肩を痛めてしまった。エースを欠いたチームは8敗を喫し、春はリーグ4位に終わった。痛みはなかなか引かず、秋のリーグ戦での登板を開幕前にあきらめざるを得なかった。

 失意の中、心の支えになったのは、秋のリーグ戦を迎えるにあたって、森からもらったLINEのメッセージだ。「神宮で完封リレーしような」。まだリーグ優勝も決めておらず、自身が復帰できるのかもわからない中での約束。味方が神宮の切符をつかんでくれることを信じ、スタンドで声援を送り、治療に専念した。

 森は「肥後ちゃんの思いも背負って頑張った」と、リーグ優勝を決めた近大戦3回戦と、神宮行きを決める代表決定戦で好投。肥後も、神宮大会直前のオープン戦から復帰を果たした。

 久々に踏んだ公式戦のマウンドで、肥後は持ち味を十分に発揮。笑顔を浮かべながら力を込めた球をテンポ良く投げ、7球できっちり零封リレーを完成させた。

 約束を果たし、肥後は森に「完封したったな」。森は肥後に「俺が完封したかったけどな」。試合後、関大ベンチがある三塁側のスタンドからは、2人の活躍に大きな拍手が鳴りやまなかった。(高岡佐也子小俣勇貴