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 中部電力は近年増えているゲリラ豪雨の対策として、使用電力量の検針に使うスマートメーターを用いて下水道内の水位上昇を検知する仕組みをつくる。まず、愛知県春日井市のマンホール内や河川に水位計を設置。遠隔から水位上昇を把握し、冠水対策や住民への早めの避難に役立てる実験を始める。2021年度の実用化をめざす。

 スマートメーターはデータを送受信する機能を持つ。家庭に設置され、使用電力量などの自動検針に使われている。中部電はエリア内すべての顧客に計約950万台を設置中だ。このきめ細かな情報網を活用し、マンホール内の水位計からデータを集める。中部電によると、電力会社が自治体と組み、スマートメーターを検針以外の目的に活用するのは初めてという。

 集めた情報は自治体への提供や、住民にメール配信することを検討している。自治体は道路が冠水する前に可搬式ポンプを動かして川に水を逃がすなどの対策が打てる。

 19日に記者会見した春日井市の伊藤太市長は「集中的なゲリラ豪雨でマンホールが跳び上がることがあったが、個々のマンホールの状況はつかみにくい」と話す。早ければ年末から1年かけて実験を進める。サービスを実用化できれば、中部電はエリア内の他の自治体にも売り込んでいく。(細見るい)