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 東京の医療法人社団が、訪日外国人向けに専用病床で自由診療を施す「医療ツーリズム専用病院」を川崎市内で計画している問題が依然くすぶっている。計画は再検討中だが、県と市、医療関係者などの検討会は現時点で開設不可との見解で、国へルールづくりを求める。一方、先駆的に外国人を受け入れ、健診利用中心ながらきめ細かなサービスで「選ばれる病院」を目指す医療機関もある。(岩堀滋

 川崎市内の「医療ツーリズム専用病院」開設計画が、病床数の調整や医療関係者の人員不足で影響が大きいことから混乱している問題で、神奈川県や医療関係者らの検討会は9月、現時点で開設を不可とする中間報告をまとめた。自由診療に特化すれば医療法上で開設が可能なため、県と市は今月中旬、国全体でのルールづくりを国へ要望した。

 中間報告は、県内の人口10万人あたりの病院数や病床数が全国最少(厚生労働省の2018年厚生統計要覧による)で、医師数や看護師数も全国平均を大きく下回る現状を踏まえ、医療ツーリズムの受け入れは各医療機関の「余力の範囲内が原則」と明記した。

 川崎市内の医療ツーリズム専用病院の開設計画は、東京の医療法人社団「葵会」が2020年7月の開院を目標に昨年、明らかにした。中間報告は、こうした自由診療専門の専用病院について、「地域医療の病床数整備への影響や、自由診療の選択促進で国民皆保険制度への影響が懸念される」などとして、「現時点では認めるべきでない」としている。

 また、地域医療構想を進める上…

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