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 多くの高級ブランドを傘下に収める仏モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)が10月末、米高級宝飾大手ティファニーの買収を検討していると報道された。1980年代末から数々の欧州ブランドの吸収合併を繰り返して巨大化したこの資本グループは、なぜ今ティファニーに狙いを定めたのだろうか。

老舗ラグジュアリーブランドの変貌

 LVMHは、ベルナール・アルノー氏が会長を務める世界最大のブランドグループで、70以上もの高級ブランドを擁している。今回、ティファニーに提示した買収額は、総額145億ドル(約1兆5800億円)と報じられている。成立すれば同グループにとって過去最大のM&A(企業合併・買収)となる。

 LVMH傘下にはルイ・ヴィトンのほかクリスチャン・ディオール、フェンディ、セリーヌなど、著名ブランドが並ぶ。

 1970年代までごく限られた富裕層が相手の小商いに過ぎなかった老舗ラグジュアリーブランドが、現在のように世界に店舗を出店して売り上げを急増させたのは90年代後半からのこと。アメリカで経営学を学んだ後、フランスに帰国して不動産業に就いたアルノー氏が80年代末、知名度だけは世界的に高いブランドの潜在的価値に目を付けたのがきっかけだった。“立ち枯れ状態”のブランドを次々と手中に収め、経営を改善して付加価値と株価を高めたのだ。

 90年代末になると、ケリング(旧グッチ・グループ)が対抗馬として参戦。現在はグッチのほかサンローラン、バレンシアガなどを傘下に収め、12ブランドを保有している。

 また、カルティエやヴァンクリーフ&アーペルなど、宝飾時計ブランドを中心に約20ブランドを有するリシュモンも勢力を拡大。ファッション界は欧州を拠点にする巨大3グループによる三つどもえの様相を呈している。

 ただ、近年は服やバッグの売り上げは先進国では伸び悩んでいるのが現状だ。ここ30年間、ファッション産業は収益重視のためにバッグや靴などで売り上げを伸ばしてきたが、先進国では既に幅広い層に浸透したため、そうした手法は一部のブランドを除いてもう単純には通じなくなってきた。そのため中国をはじめとしたアジア各国やロシア、中東、アフリカなどで増えている新たな富裕層の取り込み競争が激化している。

ティファニーくらいしか

 そこでLVMHが目をつけたの…

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