林るみ
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報道部に並ぶモニターを前に=恵原弘太郎撮影
被写体は自社の報道部。カメラは「働き方改革」と「視聴率向上」の両立に悩む職場、派遣社員や契約社員の置かれた状況など、テレビの現場の内実を生々しく映し出す。撮られることにいら立つデスクの姿までも。
ドキュメンタリー番組「さよならテレビ」は2018年、東海地区で放送されるや大きな反響を呼んだ。数々の挑戦的な試みを続ける東海テレビ放送の作品。その制作を統括するのがこの人、ゼネラルプロデューサーの阿武野勝彦さん(60)だ。「ドキュメンタリーの題材にタブーはない」を信条とする。
戸塚ヨットスクールの現在を追った「平成ジレンマ」、オウム真理教などの死刑事件の弁護を務める安田好弘弁護士の生き様に迫る「死刑弁護人」、暴力団の日常に密着した「ヤクザと憲法」――。世間からバッシングされる側にも視点を置く。
ゴールを想定せず、十分に時間をかけ、撮れたものから番組を作るというスタイルを貫く。「さよならテレビ」「ヤクザと憲法」などでコンビを組んだディレクターの土方(ひじかた)宏史さん(43)は「プロデューサーとしての阿武野は、どんな具材でも受け入れてくれる『器』。彼だからこそ表現したいものを全力で投げ込める」と語る。
苦労して番組を作っても全国ネ…
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