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 スルガ銀行のシェアハウス向け融資で不正が多発した問題で、同行が一部の物件オーナーに対し、不動産の譲渡と引き換えに借金をなくす方向で検討を進めていることがわかった。過剰融資で価値の低い不動産が多く含まれるが、同行は巨額の貸し倒れ引当金を昨年度決算で積んでおり、業績への影響は限定的だ。

 スルガ銀の不動産投資向け融資では、預金通帳などの顧客資料を改ざんし、過剰な融資が横行。物件価格もつり上げられ、多くの行員が不正を黙認した。シェアハウス向けでは1200人超の顧客に計2千億円超を融資。このうち返済困難となった300人前後が被害弁護団を通じ、物件を譲渡して残債は全額カットするよう同行に求めていた。

 複数の関係者によると、スルガ銀はこうしたオーナーらの要望を大筋で受け入れる方向で、譲渡予定の物件の売却準備を進めている。難航していた交渉は早ければ来春にも決着する可能性があるという。

 金融庁は昨年10月に一部業務停止命令を出した際、元本の一部カットを含む対応をとるようスルガ銀に求めていた。同行は「11月末まで、元本の一部カットについて相談を受け付けている」とする一方、「現時点で決定したことはない」としている。