香港区議選、民主派が議席の8割超獲得 長官選に影響か

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香港=西本秀
【動画】香港区議選 投票所周辺で有権者が長蛇の列=取材班撮影
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 政府への抗議デモが続く香港で24日にあった区議会選挙で民主派が圧勝した。地元メディアは全452議席の8割を超える385議席を獲得したと伝えた。香港政府や中国政府に民意が厳しい評価を突きつけたが、今後の政府側の対応次第では情勢はさらに緊迫する可能性もある。

 開票作業は25日午後に終わり、香港メディア「香港01」によると、民主派が385議席、親中派59議席、その他が8議席となった。改選前、民主派の議席は約3割だったが躍進した。

 投票率は71・23%(登録有権者数413万人)に達し、中国返還後で最高だった4年前の前回を約24ポイントも上回った。市民らの要求を拒み続ける香港政府への批判が投票率を押し上げた。

 抗議デモが6月に本格化して以来、初めての選挙は、広範な市民に政府への信任を問う「住民投票」の様相となった。

 民主派はデモに参加する若者らを積極的に擁立し、全選挙区で候補者を立てて親中派と対決。圧勝で民意のお墨付きを得たとして、普通選挙の実現や警察の暴力を検証する独立調査委員会の設置など政府への要求を強めていくとみられる。

 2022年の行政長官選挙で、投票資格を持つ選挙委員(1200人)のうち117人は区議の互選で選ばれる。地元メディアは、今回の圧勝で117人の全てを民主派が占める見通しだと報じた。その場合、民主派は440人を超え、長官選挙の情勢に一定の影響を与える可能性がある。

 区議選は1人1票の直接選挙

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