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 フィリピンのドゥテルテ大統領は24日、ロブレド副大統領を麻薬犯罪取り締まりの責任者から解任した。多くの市民が殺害される捜査手法を批判してきたロブレド氏は、ドゥテルテ氏の挑発的な任命を受けて今月6日に就任したが、わずか18日間で一方的に職を解かれた。

 フィリピンでは、麻薬犯罪撲滅を掲げるドゥテルテ氏のもと、麻薬の密売などに関わったとされる5500人以上が警察官に殺害されてきた。巻き添えになって無実の人が殺害される例も多く、国際社会に批判されている。

 こうした手法を政権内から批判してきたロブレド氏は10月31日、ドゥテルテ氏に麻薬犯罪取り締まりを担う責任者に任命されると、「罪なき人が殺されるのを止めるチャンスになるなら」として受諾していた。

 解任の理由について、パネロ大統領報道官は24日、現地メディアに「大統領は忍耐強く待ったが、2週間以上たっても彼女は明確な麻薬犯罪防止策を出さなかった。人々の命が関わる政策で1日は永遠に値する」などと明かした。

 現地報道によると、ロブレド氏は責任者に就任後、ドゥテルテ氏と麻薬犯罪について議論する場はなかったとされる。

 パネロ氏はまた、ロブレド氏が「大統領が私が嫌いなら、辞めろと直接言うべきだ。そもそも、なぜ任命したのか」と20日に発言したため、ドゥテルテ氏がこれに応じて解任したとの見方も示した。

 ただ、この発言に先立つ19日の時点で、ドゥテルテ氏はロブレド氏を麻薬関係の閣僚にすることを取りやめると発言し、麻薬犯罪の重要情報をロブレド氏に公開していないとも述べていた。(ハノイ=鈴木暁子)