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 旅に出かけて健康になろう――。そんな取り組みが広がりつつある。旅先での体験が心身のリフレッシュや健康への気づきにつながり、旅に出ることそのものが目的に。生きがいになることもあるという。

 「スピードは速すぎないくらい。会話しながら少し息が弾むぐらいで歩きましょう」

 11月半ばの早朝、山形県上山市のかみのやま温泉の温泉街に近い山道。地元旅館の主人・冨士重人さん(70)が、観光客に話しかけた。毎朝、冨士さんが続けるウォーキングにこの日は、神奈川県の50代夫婦が参加。紅葉が深まるなか、高低差がある約1・5キロを1時間かけて歩いた。参加した女性は「地元の人と交流でき楽しかった。自分の健康を見つめ直すきっかけにもなった」と話した。

 上山市では2009年から森や山を歩き、持久力や運動効果を高める「クアオルト健康ウォーキング」を実施する。「クアオルト」とはドイツ語で「健康保養地」の意味だ。自然と運動、食事、休養を組み合わせ、市民の健康増進や観光客の誘致をはかる。

 週末には観光客も多く参加する。市の調査では、ウォーキングの参加者には、血圧の低下やリラックス感が増すなどの効果がみられたという。名産のこんにゃくを使った健康的な献立や温泉を組み合わせたツアーもあり、クアオルト推進室の鈴木颯(はやて)さんは「リピーターになって何度も来てくれる方もいる」と話す。

 旅先での運動や健康診断、食事…

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