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 ロンドンで利用された米配車サービス「ウーバー」で、アプリで呼んだ運転手とは別人が「なりすまし」で運転していたケースが約1万4千件あった――。ロンドン交通局は25日、こんな調査結果をもとに「乗客の安全が守られていない」などとして運営会社ウーバー・テクノロジーズのロンドン法人に対する営業許可の更新を拒んだ。

 同交通局によると、ロンドンでウーバー運転手は登録制。しかし、ウーバーのアプリシステムでは、登録運転手の写真を別人と差し替えることが可能で、実際に約1万4千件で別人が運転していた。中には交通局が以前に登録を取り消した運転手もいた。担当幹部は「この先も同じことが起きかねず、営業許可を与えるには不適格」とした。

 ウーバーには不服申し立ての猶予が与えられるため、当面、サービス停止にはならない。この間に交通局に改善点などを示せば、許可が更新される可能性もある。

 同交通局は2017年にも、運転手の管理体制の不備を理由にウーバーの営業許可更新を一時見送った。ウーバーのダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は25日、ツイッターで「高いハードルを課されることは理解するが、判断は間違っている」と反発。「この2年、ロンドンでの運営を抜本的に変えてきた」と不満を述べた。

 英メディアによると、ウーバーにとってロンドンは欧州最大の市場で、約350万人の利用者と約4万5千人の運転手を抱える。ウーバーの運転手らで構成する労働組合は同日、「不確かな環境に置かれる運転手には大きな衝撃だ」とする声明を出した。(ロンドン=和気真也)