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 神奈川県真鶴町立まなづる小学校で今月7日、体育の授業の走り高跳びの練習中に、6年生の男子児童(12)が左目を負傷し、失明したことがわかった。担任教諭らが走り高跳びの練習のために用意した棒が目に当たって負傷したといい、町教育委員会は26日に記者会見を開いて「学校側に責任がある」と認めた。

 町教委によると、担任教諭と、授業をサポートする教諭らが7日の体育の授業前、長さ約90センチの手芸用ゴムひもを走り高跳びの「バー」として使うため、園芸用の棒2本(長さ約1・5メートル)に結びつけた。この自作の教具を二つ用意したという。

 授業は体育館で行われ、児童41人を6グループに分け、うち2グループがこの教具を使用。ゴムひもは地面から30センチ前後の高さにし、左右に立たせる2本の棒は別々の児童が支えた。棒を支えていた男児の1人の目に棒が当たり、負傷した。当時、2人の教諭はこのグループから離れた所で相談していて、事故が発生した瞬間を見ていなかったという。

 男児は目の出血が確認されたため救急車で東海大学付属病院(伊勢原市)へ搬送され、「左目失明」と診断された。手術を受けて入院し、13日に退院した。19日から小学校への登校を再開した。

 担任教諭は走り高跳びの練習にゴムひもを使うことで、「跳ぶ児童の恐怖心を軽減できる」「跳ぶ機会をより多く持てる」と考えたという。また、同校には走り高跳び用のバーと、それを支えるスタンドが5セットあるが、着地する際に体を受け止める厚手のマットは2点だけだったことから、正規の教具であるバーとスタンドの使用は2セットにしたという。

 同校は今後、教諭の手製の教具・教材について、複数の教員で安全性を確認するという。浜口勝己校長は会見で「自作の教材は各担任がそれぞれの判断で作り、管理職は把握できていなかった。教具として適しているかを確認する態勢をつくれていなかった。校長である私の責任」と述べた。また、牧岡努教育長は「取り返しのつかない結果になった。心よりおわび申し上げます」と謝罪した。

 同校は14日に保護者会を開き、再発防止への取り組みを説明。町教委は事故原因を調べる第三者委員会を設置するかどうか、有識者らと協議した上で決める。(村野英一)