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 厚生労働省所管の独立行政法人「地域医療機能推進機構」(東京)が発注する医薬品の入札で談合した疑いがあるとして、公正取引委員会は27日午前、医薬品卸大手4社に対し独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで家宅捜索を始めた。排除措置命令などの行政処分ではなく刑事事件を前提とした犯則調査権に基づく強制調査とみられ、公取委は検察当局への告発を視野に調べを進める模様だ。

 家宅捜索を受けたのは、メディセオ、アルフレッサ、東邦薬品(以上、東京)、スズケン(愛知)の4社。

 関係者によると、同機構が運営する全国57カ所の病院に納入する医薬品の競争入札で、4社は受注業者をあらかじめ決めるなどの談合をした疑いがある。公取委は、4社が受注の多くを占めていたとみて調べるとみられる。

 入札公告によると、同機構は昨年5月に7933品目の医薬品を発注。納入期間は同年7月~2020年6月で、一度落札すると2年間は同じ業者が医薬品を納めることができる仕組みとなっていた。関係者によると、1社当たりの1年間の契約金額は150億~200億円規模だったとみられる。

 民間調査会社によると、各社の19年3月期の売上高はメディセオが1兆9959億円、アルフレッサ2兆1156億円、スズケン1兆9198億円、東邦薬品1兆1643億円。業界では4大企業グループとされる。矢野経済研究所の調査では、16年度の医薬品卸企業の事業規模(売上高ベース)は9兆215億円で、ジェネリック医薬品など安価な医薬品が流通したことなどを背景に前年度比3・3%減だった。