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 リニア中央新幹線の静岡工区が未着工の問題で、大井川流域の自治体がJR東海から説明会を打診され断ったことについて、島田市の染谷絹代市長は27日の定例会見で、「説明に来たことを着工の突破口にされても困る。8市2町が足並みをそろえて大井川の利水者としての立場でJR東海と向き合いたい」と説明した。

 染谷市長は今月6日、国土交通省鉄道局の江口秀二・技術審議官との会談で、「JR東海の幹部が一度も地元市町に入らない」と批判。それを受け、JR側は流域市町に説明会の開催を打診していた。金子慎社長は20日の会見で、訪問断念を発表したが、「今後ともチャンスがあれば行きたい」と発言した。

 染谷市長は「説明に来るのではなく、まず、どれほどの思いで流域住民が大井川の水を考えているかをくみ取るところからだ」と述べ、「水や環境に影響がないことを説明したい」などとした金子社長の発言に対する不信感をあらわにした。

 また、川勝平太知事が主張している「科学的知見に基づいた議論」を進めるとともに、「万が一(の不利益)を考えてしまう市民の不安をどうしたら払拭(ふっしょく)できるのか。2本立てで考えてもらいたい」と国、県、JR東海の三者協議に注文を付けた。(阿久沢悦子)