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 来年の東京五輪カヌー・スラロームで男子カヤックシングル代表になった足立和也選手(29)=山口県体協=の使用艇が静岡県御殿場市役所の玄関に展示されている。五輪に出る初の国産スラローム用カヌーで、製作したのは市内のレーシングカー開発製作会社「ムーンクラフト」。車で培った技術で輸入艇に負けないスピードを生み出した。

 ムーンクラフト社は由良拓也さん(68)が1975年、富士スピードウェイ(小山町)に近い同市に設立。空気力学に基づいてデザインした車は、ルマン24時間などのレースで実績を上げた。3年前、同社のホームページの問い合わせコーナーに一通のメールが入った。「レース用のカヌーを作ってくれませんか」

 足立選手のコーチ、市場大樹さんからだった。競技用カヌーは東欧からの輸入艇が主流だったが、五輪を目指すため、背広で言えば「つるし(既製服)」の艇に限界を感じ、足立選手に合った「仕立て(オーダー服)」の専用艇が必要と考えていた。市場さんはモータースポーツの大ファン。レーシングカーもカヌーも素材は同じカーボン(炭素繊維)なので、由良さんに助けを求めたのだった。

 だが、車なら40年以上の経験…

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