子どもへの性暴力

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 いちごをふんだんに使った特注の丸いタルトケーキ。11月12日の夜、大分県別府市にあるレストランで、ある夫婦がいとおしむように携帯電話で写真を撮った。

 39年前のこの日、1980年11月12日、小学3年だった工藤千恵さん(47)は下校後、自宅から歩いて15分ぐらいのそろばん塾に行った。

 夕方、塾を終えて表に出て角を曲がったところで、50代の見知らぬ男に近くの遊園地への道を聞かれた。

 「知りません」。そう答えると、右の手首をつかまれ、すごまれた。「声を出したら殺すぞ」

 怖くて声が出なかった。塾の自転車置き場の前を戻る形で、引きずられるように歩いた。涙がポロポロとこぼれた。塾のみんなが見ていた。でも、親類のおじさんに怒られて連れて帰られたと思ったのか、だれも声をかけてくれなかった。

子どものころに受けた性暴力は、心身に深い傷を刻み込みます。しかし、性暴力を語ることはタブー視され、多くの被害が埋もれたままになっています。被害に深く傷つきながらも、勇気を持って実名で語る被害者たちに話を聞きました。

 《なぜ、だれも助けてくれない…

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