【動画】相模鉄道とJR東日本が11月30日から相互直通運転を始める。初の他社との乗り入れで、海老名や二俣川などから新宿へ1本で行けるようになる
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 神奈川県内だけを走っていた大手私鉄の相模鉄道が30日、悲願の都心乗り入れを果たす。まずJRと、そして3年後には東急との直通運転も控える。首都圏での知名度アップだけでなく、従来のイメージを一変させるブランド戦略まで、相鉄の取り組みが熱を帯びている。

 光が入る「膜屋根」を採用した真新しい駅舎には、お祝いムードが広がっていた。

 開業を5日後に控えた11月25日、横浜市神奈川区にある羽沢横浜国大(はざわよこはまこくだい)駅の構内では、「発車式」が開かれていた。JRとの直通運転のために新たにつくられた駅だ。

 1階の改札を入った奥が会場となり、横浜市議らスーツ姿の人々がずらりと並んだ。

 その中で最前列に座る来賓には神奈川県の黒岩祐治知事だけでなく、赤羽一嘉国土交通相の姿もあった。テープカットやくす玉割りを前に、マイクを握った相鉄の千原広司社長があいさつした。

 「沿線のみなさまには相互直通によるメリットを十分に感じていただきたい」と、まずはこれまでの相鉄利用者へアピール。そして、こう続けた。「都心の方々には、この鉄道沿線を知っていただく、大きな機会となります。開業後はぜひ直通線をご利用いただき、相鉄線沿線に足をお運びいただきたい」

 「都心」と「相鉄線沿線」という似つかわしくない言葉が並んだ。

直通プロジェクトの始まりは「危機感」

 横浜駅と神奈川県の中央部とを結ぶ相鉄は、首都圏の大手私鉄でただ1社だけ東京都内に直通していない。本線といずみ野線の2路線(計35・9キロ)を利用する人は1日平均で63万人(2018年度)、横浜駅で42万9千人が乗り降りする。

 しかし、少子高齢化で輸送人員は1995年を境に減り続けた。近年は下げ止まったものの、ピーク時の約9割にとどまる。都内に路線を持っているほかの私鉄が海外からのインバウンド需要などを取り込むのを横目に、相鉄の危機感は強い。

 今回の都心乗り入れで知名度を上げ、「乗り換え不要」という利便性をてこに沿線の人口を増やしたい――。2002年に社内で検討が始まった「都心直通プロジェクト」は、その翌年には東急、JRも交えた議論になった。

 ただ、ハードルは高かった。

 JRや東急を含め多くの路線が…

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