[PR]

 貧富の差の解消を求めるデモが続く南米チリで、治安部隊が撃ったゴム弾や催涙弾が目にあたって失明する人が相次いでいる。人権団体などの報告では、少なくとも220人が目を負傷。視力を失った人もいたといい、「過剰な暴力だ」と批判が高まっている。香港やフランスのデモでもゴム弾などによる失明や目の負傷が起きており、治安部隊の暴力が新たな抗議を呼び起こしている。

 チリでは10月以降、1990年の民主化後で最大規模とされるデモが続いており、国内で開催が予定されていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)や国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP25)が中止になった。政府は治安部隊を動員して制圧にあたっているが、デモは現在も各地で続いている。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが21日に発表した報告によると、一連のデモで、治安部隊が発射したゴム弾や催涙弾によって少なくとも220人が目を負傷。失明した人もいるという。市民からの激しい批判を受け、チリ警察はゴム弾の使用を一時停止し、実弾と同じ基準でのみ使用するとの見直しを発表した。

 チリ国立人権機構は27日、ゴム弾や催涙弾によって両目の視力を完全に失ったデモ参加者が2人に上っていると非難した。1人は10月26日に催涙弾が顔に命中し、左目を失明。その後、病院で処置を受けたが右目も失明した。もう1人はゴム弾が顔にあたって両目を失明したという。

 これまでのデモでは、一部の参加者が暴徒化し、駅やビルに放火したり、スーパーなどから略奪したりする事例が相次いだ。一方で、平和的なデモを続けている人たちもおり、治安部隊の対応は激しい抗議を招いている。

 治安部隊のゴム弾や催涙弾で失…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら