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復興への知恵

木下健一さん(39)=広島県坂町地域支え合いセンター長

 社会福祉法人の職員として、介護予防の啓発活動などに取り組んできました。昨年7月の西日本豪雨の後に坂町から委託を受け、同年10月に地域支え合いセンター長に就任しました。

 坂町は土砂崩れの被害が大きく、センターの見守り対象は、最大で約1600世帯に上りました。ピーク時には建設型仮設住宅に80世帯以上の被災者が入居していました。

 慣れない仮設暮らしで高齢者は部屋に引きこもりがちになり、運動不足が喫緊の課題でした。足が弱ると少しの段差でもつまずきやすくなり、転ぶと寝たきりになる危険性もあります。

 そこで、仮設住宅近くの集会所で週1回、「いきいき百歳体操」を始めました。高知市で生まれた体操で、スクワットなどの筋力トレーニングに重きを置いています。時間は約30分間。最初は息が上がる人ばかりでしたが、半年ほど続けると、腕や足に1キロほどの重りを巻いて参加する人も増えました。

 体操後にはお茶会も設けています。誰かと悩みを共有することで、気持ちが楽になることがある。貴重なコミュニケーションの機会で、体操に参加することが生活の楽しみになっている人も少なくありません。

 体操を通じて、高齢者が避難所へ歩いて避難できることを目標にしています。高齢者の体力づくりは、地域の減災にもつながると思います。(松島研人)

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