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 来夏開かれる東京五輪・パラリンピックの主会場になる新国立競技場が、着工から約3年で完成した。国産材をふんだんに使い、環境に配慮した新スタジアムだ。

 「毎朝、出勤前に競技場近くの鳩森八幡神社に参拝していた」。現場に常駐した大成建設の北口雄一常務執行役員(59)はこう話す。役員の現場常駐は異例。ピーク時は1日に約2800人が出入りし、のべ150万人が働いた現場のトップを務めた。「どこか一つでも遅れたら引き渡しできない。ゴールをイメージした工程表を時系列でつくり、できたことから刻々とつぶしていった」。1964年東京五輪の主会場となった旧国立競技場も大成建設の施工。「先輩たちの思いを引き継いでいる」という気持ちもあった。重圧が身に降りかかり、参拝を続けた。

 2015年12月に受注し、かけられた時間は設計に1年、建設に3年。五輪開幕を控え、遅れは許されない。施工しやすい設計を追求し、左右対称でシンプルな構造を心がけたという。

 難度の高い工事だったのが、約…

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