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 私たちが生きていくうえで欠かせない「水」をどう守っていくのか――。自治体に水道の「民営化」や「効率化」を促す改正水道法が成立して1年。宮城県を先頭に民営化に踏み出す自治体が現れた。根強い不安を払拭(ふっしょく)し、安定した経営基盤をつくれるのか。全国で試行錯誤が続く。

 人口減や節水で水の使用量が減る一方、老朽化した水道管や浄水場の更新費用はかさむ。全国の自治体が抱える悩みは共通する。政府は昨年の法改正で、水道施設の所有権を自治体が持ったまま、運営権を長期間、民間に売却する「コンセッション方式」を導入できるようにした。これに踏み出したのが宮城県だ。

 「仙台空港は(同じコンセッションで)官と民がウィンウィンになった例。(水道でも)このモデルができたら、全国に波及していくのではないか」

 村井嘉浩知事は10日の宮城県議会で、こう答弁した。「みやぎ型管理運営方式」と名付け、県内にある上水・工業用水・下水道の九つの事業の運営権を一括して20年間、民間企業に売る計画。11月26日に条例案を議会に提出、審議中だ。上水・工業用水道では全国初の試みとなる。

 水道事業が現状のままなら、今後20年で年間収益は10億円(約7%)減る一方、浄水場などの設備更新に約800億円はかかると県は試算。運営を民間に委ねると、総額250億円を経費削減できるとみる。担当者は「県が最終責任を負いながら、民間の力を最大限活用してコスト削減を実現できる。デメリットは特にない」と説明する。

 ところが、法改正の国会審議では、内閣府の民営化推進部署で「水メジャー」と呼ばれる海外企業の関係者が働いていたことが問題となり、水道料金の高騰や水質悪化など海外の失敗例が指摘された。宮城県が9月に募集したパブリックコメントでも、「海外のように料金が高騰しないか」「利潤追求や倒産などのリスクがあるのでは」といった不安など600件を超す意見が集まった。

 反対派の住民らが11月に開い…

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