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 メキシコで、再び治安が悪化している。米国人家族が殺害される事件も起き、外交問題に発展した。就任1年を迎えるロペスオブラドール大統領は治安対策を求められながらも、有効な手を打てずにいるが、支持率は68%と高水準だ。なぜ、人気が続いているのか。

 「これ以上の暴力はいらない」。ロペスオブラドール氏就任から1年になる1日、市民が安全な暮らしを求めてメキシコ市中心部をデモ行進した。ミリアン・サリナスさん(19)は「自宅の周りでは銃声が響く。近所で運転手が殺害される事件も起き、安心して歩けない。仕事の行き来も怖い。きちんとした対策をとらない大統領に責任がある」と話した。

 デモを呼びかけたのは、家族が11月にメキシコ北部ソノラ州で殺害された、ジュリアン・レバロンさんらだ。デモ後の集会で、レバロンさんらは「今も胸が張り裂けそうだ」「大統領には、事件の解決を求めている」などと語った。

 事件が起きたのは、11月4日午後。ソノラ州の小さな村バビスペを車3台で走っていた14人が何者かに襲撃され、女性3人、子ども6人の計9人が殺害された。現場は麻薬組織の支配地域で、組織間の抗争が激しく、対立組織と間違われた可能性があるという。被害者が全員、近くにあるモルモン教徒の集落の住民で、米国籍も持っていたため、米国でも大きな問題となった。

 メキシコではほかにも、麻薬組…

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