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 米通商代表部(USTR)は2日、米グーグルなどの巨大IT企業に対してフランスが導入した「デジタル税」についての報告書を発表し、米企業に損害を与える「不当で差別的な措置」だと認定した。これに基づき、チーズやかばんなど計24億ドル(約2600億円)分のフランス製品に、最大100%の関税をかけることが可能になる。

 USTRは公聴会の開催や関係者からのコメント募集など、来年1月中旬までの手続きを公表する一方、関税の発動日は示さなかった。当面の猶予期間として、この間、米仏両政府が交渉を続けるとみられる。また、USTRは、オーストリア、イタリア、トルコに対しても、デジタル税を巡る同種の調査を進めるべきかどうか、検討を始めた。

 IT大手への課税を巡る国際ルールは、経済協力開発機構(OECD)で2020年までの合意を目指した議論が続いている。トランプ大統領は仏デジタル税の導入決定後、「止めなければフランスのワインに関税をかける」と表明。ただ、8月下旬の仏ビアリッツでの主要7カ国首脳会議(G7サミット)の際、フランスのマクロン大統領と会談し、当面は関税発動を避けて協議を続けることで合意していた。OECDの課税ルールがまとまった時点でフランスがそれを適用し、米企業が払ったデジタル税との差額を払い戻す仕組みが検討されてきた。(ワシントン=青山直篤)