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 就活情報サイト「リクナビ」の内定辞退率予測データが企業に販売された問題で、政府の個人情報保護委員会は4日、計38社に指導や改善勧告などの行政処分を行った。処分を受けた各社はおわびや今後の対応方針などを示した。

 トヨタ自動車は「指導を厳粛に受け止め、今後適切な対応をしていく」とし、「学生の皆様および関係者の方々にご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした」などとコメントした。

 ただ、辞退率のデータを合否判定に使用したかどうかについては、「学生の皆様と実際にお会いして会話するなかで、その方の適性や当社への入社意思を確認することが最も大切」として否定した。

 ホンダは2018年9月から、ホンダの新車開発などを担う子会社「本田技術研究所」のインターンシップでデータを活用していたという。ホンダの広報担当者は、インターンに参加した学生の「継続的フォローのために試したが、実際の採用には使っていない」とし、「対象となった学生の方々に不安感や不信感を抱かせることになったことを真摯(しんし)に受け止めている。適切に対応していく」と話した。

 自動車部品の国内最大手デンソーは「学生の皆様および関係者の方々にご心配、ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした」とのコメントを出し、個人情報の取り扱いについて適切に対応するとした。

 三菱商事は、17年度と18年度の採用選考に応募した学生のデータを提供し、内定辞退予測に関するデータを受け取っていたことを認め、「応募者および関係者の皆様に深くおわびする」とのコメントを発表した。

 同社の説明によると、18年1月にリクルートキャリアからデータ提供の協力依頼があり、「無料のトライアル」として、学生の情報と見返りに辞退率のデータを渡すとの申し出があったという。受け取った辞退率のデータについては、「信頼性が有用でなかった」(広報)といった理由で、18年度採用選考では使わなかったとしている。

 三菱電機は20年卒の採用活動に応募した学生データを19年4~6月に購入。採用活動後にデータと実際の辞退率を照合し、精度をみる試験的な導入だったと説明していた。同社広報は「指導を順守し、採用活動における個人情報の取り扱いに一層配慮する」とコメントした。

 京セラは、19、20年度の入社が内定した文系学生について、辞退しないようにするためにデータを活用したとしている。同社は「指導を真摯に受け止め、個人情報の適切な取り扱いに努めて参ります」とした。

 YKKは、就職説明会への学生の参加率を上げるため、18年7月~19年3月に予測データを購入し、学生にメールを送る際などに参考にしたという。同社は「指導を厳粛に受け止めており、改めて再発防止に取り組む」(広報)とコメントしている。

 鉄鋼大手のJFEスチールは、19年4月入社に向けて就職活動をしていた学生を対象に、「入社志望度」の分析スコアの提供を受けていた。同社は合否の判定にデータは使っておらず、問題発覚後はすべて削除したとし、「指導の内容を真摯に受け止め、事業運営上取り扱う個人情報を適切に取得・利用するよう努めるとともに、業務委託先の監督についても強化を図っていく」(広報)とした。

 りそなホールディングスは、「このような事態になって遺憾。今後は二度と発生しないよう再発防止に努める」とコメント。今後は、個人情報の社内研修や、個人データ活用についてチェック体制の強化に取り組むという。

 アフラック生命保険の広報担当者は「指導内容については真摯に受け止め、個人情報を適切に管理する」、太陽生命保険の広報担当者は「指導の内容に沿って、誠実に対応する方針だ」と話した。太陽生命は分析データを実際の採用には使用していなかったと説明している。

 NTTグループではNTTコムウェアとNTTファシリティーズが、「今回の指導を厳粛に受け止め、個人情報のより一層厳重な管理に努める」などとコメントし、社内教育に取り組むなどとした。