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 ノーベル賞の授賞式が10日午後(日本時間11日未明)、ストックホルムのコンサートホールで開かれ、旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)が化学賞を受賞した。ファンファーレが鳴り響く中、えんび服姿の吉野さんがスウェーデンのカール16世グスタフ国王からメダルと賞状を受け取ると、満場の拍手で祝福された。

 リチウムイオン電池の負極に炭素材料を使う方式を開発し、幅広く普及させるための基本技術を確立したことが評価された。吉野さんは、同時受賞した米テキサス大のジョン・グッドイナフ教授(97)、米ニューヨーク州立大のスタンリー・ウィッティンガム特別教授(77)に続いて授与された。式には約1600人が参加。妻の久美子さん(71)や旭化成の小堀秀毅社長、一緒に研究した後輩社員らも見守った。

 続いて、吉野さんは、ストックホルム市庁舎の大広間「ブルーホール(青の間)」で開かれた晩餐(ばんさん)会に臨んだ。

 国王や招待された科学者、文化人ら約1350人が参加する会場にほかの受賞者と並んで姿を見せると、中央のテーブルで久美子さんの隣に着席した。シャンパンの乾杯で会が始まり、給士たちが手際よく料理や飲み物を運んだ。吉野さんは参加者と会話をしながら、にこやかな表情で料理を楽しんだ。(ストックホルム=今直也)