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 大腸がんから復帰を果たしたプロ野球・阪神の原口文仁捕手(27)が6日、兵庫県西宮市内で球団と契約更改交渉に臨んだ。2800万円でサイン。今季の年俸3千万円から200万円減の提示にもかかわらず、会見では「もちろんダウンです」と笑顔だった。表情が晴れやかだったのはなぜか――。

 原口は今年1月に大腸がんを公表し、手術。リハビリを経て6月に1軍に昇格すると、復帰初打席で適時二塁打。6月9日の日本ハム戦(甲子園)ではサヨナラ安打を放ち、プラスワン投票で選ばれた今夏の球宴では2試合連続本塁打を記録するなど印象に残るプレーをしたが、昇給とはならなかった。

 昨季の原口は代打で23安打を記録し、桧山進次郎氏の球団最多に並ぶなど規定打席未満ながら打率3割超えの活躍。オフに2千万円から1千万円増の昇給を勝ち取った。今季も大腸がんから復帰した後は、主に代打の切り札としてシーズン終了まで1軍に同行した。ただ、打率2割7分6厘、打点11と昨季の成績を下回った。

 原口は「今年は金額のことは頭になかった」とし、「復帰して試合も思ったほど出られなかった。1軍は結果がすべてなので」と納得顔だった。谷本球団本部長は、この査定結果について「大病から復活したというのは別で考えているので。純粋にそこは成績がメイン」とコメント。その上で、「(連盟)特別賞をいただいたので、球団からも差し上げているので。そこはお礼を言われました」と、球団からねぎらいの言葉のほかに、「何か」を贈ったこともほのめかした。(辻隆徳)