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 福岡県粕屋町の給食センターをめぐる住民訴訟で、提訴された町側の幹部が、原告側に加わった町内の土木業者らに事実確認の電話をしていたことがわかった。町と業者は公共工事を発注・受注する関係で、原告側は「事実上の圧力だ」として反発。幹部は「軽率だった」と釈明している。

 住民訴訟は、町が給食センターを建てた際、負担する必要のない廃棄物の処理費約6800万円を施設整備業者に支払ったのは不当だとして、町民31人が昨年2月、業者に処理費を返還させるよう町に求めて起こしたもの。原告側は先月20日、町内の土木業者や土木関係の仕事に携わる計3人を含む町民111人を補助参加人として申し立てた。

 これを受け、町の都市政策部長が今月3日、面識がある3人に電話で「内容に納得した上で署名されていますか」などと尋ねた。部長は、公共工事の業者を選ぶ町幹部でつくる委員会メンバーに名を連ねている。

 町によると、土木業者は町発注の公共工事を受注している。原告側の弁護士は4日、町側の弁護士に対して「事実上の圧力。不利益を受けるとの不安を与える」との抗議文を送った。

 部長は、朝日新聞の取材に「本人が訴訟の内容を理解して書類に記入しているのか気になった」と説明。原告側が圧力と感じたとの指摘には「そういうことは考えていなかった。業者が不利な扱いを受ける可能性はない。軽率な行為で反省している」と話した。(角詠之、宮坂知樹)