拡大する写真・図版反イスラム移民を訴えるGIのデモ。「欧州は欧州市民のものだ」などと訴えた=2019年11月、パリ、津阪直樹撮影

[PR]

 11月17日、パリ中心部。一見普通の若者が数百人集まった。訴えていたのは「反イスラム」だった。

 「イスラミスト(イスラム原理主義者)は追い出せ」「ケバブもモスク(イスラム教礼拝所)もうんざりだ」

 デモのために閉鎖された道路を約2時間歩いてスローガンを連呼。100人以上が死亡した、イスラム過激派による「パリ同時多発テロ事件」(2015年11月)の容疑者の顔写真を貼ったプラカードを掲げたり、発炎筒をたいたりする参加者の姿もあった。投石や破壊行為など、フランスのデモでは珍しくない暴力的な行動はない。デモの様子をみたイスラム教徒のオマールさん(33)は「こわい。自分はムスリム(イスラム教徒)でイスラミストではないと思っているが、イスラム教徒が標的にされていることは明白だ」と話す。

 デモを主催したのは「ジェネレーション・アイデンティティー(GI)」という団体。メンバーが10~20歳代の若者に限定されているのが特徴だ。設立からまだ7年だが急速に支持を広げ、欧州で有数の極右組織になった。その一方、過激な訴えから治安当局に監視され、逮捕者も出している。どんな若者が集まり、どんな活動をして、どう社会を変えようとしているのか。日常の活動の様子を取材した。

三島由紀夫のパーカ

 11月13日午後6時半過ぎ、フランス南部・トゥールーズの市中心部。待ち合わせした地下鉄の駅近くに現れたのは、いずれもGIトゥールーズで幹部を務める男性メンバー2人。コランタンさん(26)とカールさん(21)だ。2人ともジーンズ、スウェットといったカジュアルな格好。目がとまったのは、コレンティンさんが着ていたパーカだ。戦後の日本を代表する保守派の論客で作家だった三島由紀夫と、日本列島が描かれていた。「三島由紀夫の思想、作品が好き」と理由を話してくれた。

 2人がメンバーになったのは3~4年前。ともに引きつけられたのは、「ヨーロッパの文化を守る」というGIの核となる思想だったという。

 法律事務所に勤務するカールさ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら