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 大阪メトロは10日、登録済みの顔写真と一致すれば駅の改札を通れる「顔認証」の実証実験を始める。大阪市内4駅に専用の改札機をおき、あくまでメトロ社員を対象に来年9月末まで続ける。課題をなくしたうえで、2024年度の全駅での導入をめざす。

 メトロによると、鉄道事業で顔認証の実証実験をするのは海外では中国で事例があるものの、国内では初めてという。長堀鶴見緑地線「ドーム前千代崎駅」で9日、顔認証の様子が報道陣に公開された。社員が改札ゲートに入ると、奥に備えつけたカメラが、目や鼻といった位置や輪郭などの特徴を数秒で判別。事前に登録した顔写真と同じだと認識されれば、モニター画面に「OK」と表示されて扉が開く。

 ただ、マスクをつけて通る場合、鼻まで覆うと判別できないなど課題もあるという。実証を進めながら、認識がスムーズにできるように改善していく。

 顔認証は、空港の出入国手続きや、キャッシュレス決済など用途が広がっている。大阪メトロは、顔認証によって効率よく改札を通れるようにしたい考えだ。同社電気ネットワーク課の井手貴大係長は「たくさんの荷物を持つ利用者が、乗車券をさがさずに顔だけで通過できる利点をアピールしたい」と話した。(神山純一)