[PR]

 ウランが無許可でインターネットで売買された事件で、警視庁は10日、公立高校の男子生徒(17)=東京都小金井市=や派遣社員の男(24)=長野県安曇野市=ら3人を原子炉等規制法違反などの疑いで書類送検し、発表した。生徒については、可溶性ウラン化合物を譲渡したなどとする毒劇物取締法違反の疑いでも書類送検した。ウラン鉱石から自分で精製したという。

 生徒は調べに対し、可溶性ウラン化合物について「国内で販売されているのを見たことがなく、希少価値があると思った」と供述。同庁は化学的な興味が高じたとみている。ウランなどはいずれも微量でケース内に保管されており、健康に影響はないという。

 生活環境課によると、送検容疑は2017年10月~昨年1月、原子力規制庁の許可を得ず、派遣社員が劣化ウランと天然ウランをネットのオークションサイトに出品し、生徒が劣化ウランを、茨城県古河市の薬剤師の男(61)が双方を購入したなどというもの。派遣社員は「海外サイトで入手した。小遣い稼ぎだった」と話しているという。

 さらに、生徒は昨年5~6月ごろ、劇物に指定されている可溶性ウラン化合物を都内の男性ら4人に譲渡するなどした疑いもある。

 規制庁が昨年1月、「ウラン99・9%」などと称する物質の出品を確認し、通報。警視庁が3人を特定し、家宅捜索で押収した物質が鑑定により劣化ウランなどと判明した。

 生徒宅で見つかった可溶性ウラン化合物については、警視庁は、生徒が自分で精製したウラン精鉱(イエローケーキ)とみて譲渡先の4人からも現物を押収。ただ鑑定の結果、不純物を多く含み、原子炉等規制法が規制するイエローケーキには当たらないと判断されたという。

 生徒のものとみられるツイッターを通じ、朝日新聞が取材を申し込んだところ、「お断りします。今のご時世、イエローケーキはシビアな存在で、メディアで取り上げるものではないと判断します」と回答があった。