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 政府は10日、2018年に14・9万トンだった和牛の生産量を、35年度に30万トンに倍増させる計画を決めた。日米貿易協定で来年から米国向けの低関税輸出枠が大きく広がり、中国とは輸出解禁に向けた調整が進んでいる。国内需要が人口減でしぼむなか、輸出をてこに成長をめざす。

 増産に向けて今年度補正予算では、畜舎の増築費などを補助する「畜産クラスター事業」の規模拡大の条件を緩和。子牛を産む雌牛を増やす際の奨励金も、飼育頭数にかかわらず一定額だった金額を頭数の少ない農家には積み増す方針だ。

 世界で高まる和食ブームのなかでも、和牛需要はとりわけ強い。米国向け輸出の低関税枠は今は年200トンだが、日米貿易協定が発効すれば最大年6万5千トンに広がる。中国向け輸出も、日中両国は解禁に向けて安全基準などの具体的な条件を調整中だ。(大日向寛文)