拡大する写真・図版 映画「家族を想うとき」より photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

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 クリスマスから年末年始にかけて贈り物需要がピークを迎え、世界中の宅配運転手や配達員は大忙しです。配達の世界では国を問わず、企業に雇われずに自由な立場で働く人が増えています。でも、「独立した個人事業主」というのは名ばかりで、実際には罰金制度などでがんじがらめにされる働き手も少なくありません。そんな運転手をテーマにした映画が英国でつくられたのを機に、彼らの過酷な働き方について考える動きが広がっています。(藤えりか

同乗調査であわや事故に

 英国の田舎道である朝、宅配の荷物を載せた車が配達先へ急いでいた。急なカーブに差しかかると、向かい側から速度を上げた車が飛び出した。運転席の男性はギリギリのところでハンドルを切り、対向車をかわした。男性はほっとしてつぶやいた。「あぁ、朝でよかった」

 「夜だったら疲れきって素早くハンドルを切れなかっただろう、と彼は話していましたね」。助手席で一部始終を見ていたポール・ラバティさん(62)は言う。

 英国で法廷弁護士を経て脚本家になったラバティさんは、13日から日本で公開される英・仏・ベルギー映画「家族を想(おも)うとき」(ケン・ローチ監督)の脚本を書いた。主人公は配送会社と雇用関係を結ばず、個人事業主の宅配運転手として働き始めた男性。「雇用関係にない独立したオーナー」のはずが、実際は会社に課された過酷な労働条件に、家族とともに振り回される姿を描いた作品だ。

 撮影は2018年に始まったが、これに先立ち、ラバティさんは何十人もの運転手から話を聞き、配達する車にも同乗した。

 記者の電話取材に応じたラバテ…

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