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 スペイン・マドリードで開催中の第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)で11日、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)が演説した。非常事態にあるのに、政治家は誤った道に導いていると批判した。

 グレタさんは「一番危険なのは行動しないことではない。危険なのは、政治家や企業家たちが、ほとんど何もしていないのに、ずるがしこい説明と想像力豊かなPRで、本当の行動をしていると見せかけることだ」と訴えた。

 COP25では閣僚級会合に入っているが、パリ協定運用の仕組み作りや、温室効果ガスの削減目標の引き上げは硬直している。グレタさんは「COPがやるべきなのは、全体的な解決策を探ること。なのに、各国は抜け道をつくることや目標引き上げを避けるために交渉しているように見える」と話した。

 9月の国連気候行動サミットで注目を浴びた「How dare you!」(よくもそんなことができる)というフレーズは封印した。「みんなそこに注目して、なぜ私がそんなことを言ったのかという事実を覚えていない。科学から離れている暇は無い」と述べ、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が昨年公表した「1・5度特別報告書」の概要を説明した。

 今のままの排出が続けば、パリ協定で掲げる産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑える目標は8年で不可能になると指摘。「これは意見でもなく、政治的見解でもない。今使える最上の科学だ」と対策の加速を訴えた。(マドリード=香取啓介)