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記事後半ではダンサーの田中泯さんが呼びかけられた万歳から失われた純粋さを、向後恵里子・明星大学准教授が公的な場で万歳が唱和されることの歴史的意味を語ります。

宮本舜さん(早稲田大学バンザイ同盟第44代幹事長)

 この1年間で行った「バンザイ」は通算で2千回以上。6千唱和を超えます。我々のサークルの活動は結婚式や企業の忘年会などに呼ばれ、バンザイで場を盛り上げること。依頼は月数回あり、交通費とお気持ち程度の謝礼をいただいております。

 サークルの創立時期は諸説ありますが、1975年が有力で40年以上の歴史があります。Vサインを表現して最も美しいとされる「勝利のバンザイ」を始め、背中を反らせる「伊勢エビ」、全身で太陽を表現する「朝日」……。代々、両手を上げるバンザイのアレンジを続け、消えてしまったものもありますが、現在は768種あります。型は文書では残っていないので、口伝(くでん)で受け継がれてきました。

 我々が今年、新たに生み出したのは「走馬灯バンザイ」です。祝いの場で行うというバンザイ同盟のポリシーにとらわれず、しんみりとした葬式で披露できるバンザイもあってもよいのではないか――。そんな挑戦です。天使や女神をイメージして作りました。ただ、完成してみると、これは消えゆく気がしています。やはり、そもそも葬式に呼ばれる機会がないものですから……。

 結婚式で人気なのは、両手でハートを形づくる「ハートのバンザイ」です。「ラブ、ラブ、ラブ、ラブ、ハッピー、ハッピー」の掛け声に合わせて動きます。時には、依頼主から与えられたテーマで創作することも。両手を上げるだけの基本形には、バンザイ同盟式の細かい定義があります。

 足を肩幅に開き、両腕を上げて緩やかなカーブを描く。脇の角度は166度。手は親指以外の4本指をくっつけてバレーボールのトスのような形です。ただし、トスとは違って手のひらを内側に向けるのがポイントです。まあるく幸せを包み込んで、取りこぼさないという思いを込めた型なんです。その形で両手を3回振り上げます。最後に最も重要なのが笑顔です。人を笑顔にする時は自分が笑顔じゃないとだめ。感情は伝播(でんぱ)するところがありますから。

 バンザイ同盟には、やってはいけないバンザイもあります。手のひらを正面に向けて両手を上げるバンザイです。お手上げ状態という意味になってしまい、見栄えがよくないからです。

 部員は20人ほどで月1回、「…

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