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 雪の降る零下の夜、道に迷った80代の女性を、通りかかった夫婦が車に乗せて保護し、警察に通報して家族に引き合わせた。命を救った夫婦はともに僧侶。12日、宮城県警加美署の渡辺良浩署長から感謝状が贈られた。

 11月29日午後10時過ぎ、宮城県加美町の慈恩院の高島音哉さん(42)は、妻の智海さん(43)と車で寺に帰る途中だった。町内の人気のない国道で、歩道に女性が立っているのに気付いた。トレーナーにジャージー、室内用のスリッパ。雪のちらつく夜には不釣り合いだった。

 不思議に思った音哉さんが車を止めて声をかけたが、名前も住所も答えられない。お尻には枯れ葉がついていて、あちこち歩き回ったようだった。「ひとまず暖かいところに」と、冷えた女性の手を引いて車に乗せた。車内を暖めている間に、智海さんが110番通報。やってきた警察官に女性を引き渡した。まもなく、家を抜け出した女性を捜し、家族が署を訪れた。

 音哉さんは檀家(だんか)との付き合いで高齢の人と接する機会も多いという。「自然とこういう行動を取れて、ほっとしている」。渡辺署長は「一歩間違えれば人命にかかわった。ためらわずに通報して頂いた」と感謝した。(申知仁)