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 描いた絵本が次々とベストセラーになり、「MOE絵本屋さん大賞」を4年連続で受賞中のヨシタケシンスケ(46)。古典的名作のロングセラーが中心だった絵本売り場を一変させた影響力は、絵本業界の枠を超えて注目を集めている。そんなヨシタケが自ら言うのは「僕の絵本に出てくるお母さんはほとんど笑いません」。純真無垢(むく)であふれる笑顔という従来の絵本とは一線を画した世界を描く理由、そしてそれが支持を集めるわけ、さらにはベストセラー作家となったことでの率直すぎる心境の変化を聞いた。

 ――絵本といえばキラキラして素直というイメージとは違う、シニカルな視点での作品を描かれています。

 「王道が出来ないというのは自分が一番よく分かっています。王道を作っている人がいるからこそ、珍しいものとして僕の立ち位置があるんだと思います。僕は子どもの頃、ちゃんとしたこと、きれいごとを言われると、イラッとする性格でした。いつの時代も2~3割は僕のような子どもがいると思うんです。王道は全てを救えるわけではありません。AとB以外にも違う道があるんだよという選択肢を増やすのが大人としての責任だと思っているので、これぐらい変でもいいんだよという具体例を一つでもつくりたいと思っています」

 ――王道ではないとおっしゃいますが、作品が次々とベストセラーになり大きな話題を集めています。

 「2~3割の人に喜んでもらえるようにつくっているつもりが、思ったよりも多くの人に共感してもらえたのには僕自身がびっくりしました。みんなは本音と建前の部分を克服して大人になっただろうに、僕は鬱屈(うっくつ)した性格のまま40歳を超えました。おそらく、10年前だと僕の絵本はこんなに共感してもらえなかったと思います。なぜ変わったのかは僕には分かりませんが、乱暴に言えば多様性なのでしょうか。きれいごとだけでは世の中回らないよね、息苦しいよねと思う人が増え、弱さをウリにしても許されるよね、弱さに共感するのを楽しんでいいよねという雰囲気が出てきたのではないかと思います」

 ――「弱さの共感」とは具体的にはどのような部分でしょうか?

 「僕の絵本に出てくるお母さん…

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