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 山口県下関市教育委員会は16日、記者会見を開き、市立小学校の女子児童が「死にたい」と保護者に漏らしていたのを学校が把握していたにもかかわらず、学校や市教委が適切に対応せず、女児が4日に自殺を図っていたと明らかにした。児玉典彦教育長は「対応が遅れたことは大変反省している」と話した。

 市教委によると、女児は10月中旬、同級生とトラブルになった末、転倒して足や顔を打ち、約2週間のけがをした。複数の男子児童が関係し、保護者は「いじめだ」と学校側に主張。10月下旬の学校行事でも男児との間でトラブルが生じたが、学校は「わざとではなかった」と結論づけた。

 保護者は事情を警察に相談し、学校にも、女児が「学校に行きたくない。死にたい」と漏らしていることを伝えた。市教委学校教育課の課長は校長から口頭で報告を受けたが、生徒指導の担当までは情報共有されなかったという。

 保護者は、女児がスマートフォンで「きれいな死に方」と検索していたことも学校に伝えたが、市教委が把握したのは11月中旬になってからだった。

 女児は11月上旬の学校行事に出た後、欠席を続け、今月4日夜、自宅で刃物を首の近くに当て、自殺を図ろうとし、保護者に止められたという。女児にけがはなかった。学校から連絡を受けた市教委は5日、いじめ防止対策推進法で定める「重大事態」と認定。学校と連携し、事実関係の調査を始めた。

 児玉教育長は「一日も早く女児の心の健康を取り戻し、登校できる環境を整えたい」と述べた。(貞松慎二郎