かんぽ不正、別の契約形態でも不利益の疑い 社内調査

寺西和男
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 日本郵政グループは18日、かんぽ生命の保険の不正販売について社内調査の結果を発表した。顧客が不利益を被った疑いがあるとして優先して調べてきた「特定事案」の契約以外でも、顧客に不利益が生じていると疑われる事例を把握していることを明らかにした。

 かんぽの植平光彦社長は会見で「不利益が発生しているお客さまについてはその解消を図っていく」と述べ、高齢の契約者を含めて丁寧な調査をしていくことを約束した。

 かんぽの不正販売をめぐっては、過去5年間の契約のうち、保険料の二重払いなど顧客に不利益を与えた疑いのある18万3千件(約15万6千人)を「特定事案」として優先的に調査を実施してきた。それ以外の契約について、3千万件(約1900万人)の全契約者を対象に案内状を送って契約時の意向などを確認する調査を進めていた。

 この全契約者への調査で13日現在で約100万通の返信はがきによる回答があった。発表によると、この中で募集人主導で新規契約と解約を繰り返し、顧客に不利益が生じていると疑われる事例があるという。

 一方、特定事案については18万3千件の対象契約のうち、今月15日時点で計12万8千人に契約時の意向などの確認をしたところ、法令や社内規定に違反している疑いがある契約は1万2836件あったと公表した。

 このうち、ほぼ半分について募集人への聞き取り調査をして、違反の有無について判定を終えた約2500件のうち、違反を認定したのは約4分の1にあたる670件あった。内訳は、保険内容の虚偽説明など法令違反が48件、高齢者の勧誘時に家族を同席させないなど社内規定違反が622件だった。局員への聞き取り調査は今後本格化するとみられ、違反件数はさらに膨らむ可能性がある。

 一方、特定事案の対象の契約者のうち、約1万4755人について契約の復元などの手続きが終わったことも明らかにした。(寺西和男)