1988年1月、就任間もない竹下登首相が初訪米した。レーガン大統領と信頼関係を築いた中曽根康弘氏から首相の座を継いだばかり。帰国後、竹下氏は「無難な外交だった」と振り返っていたが、実は厄介な注文が相次いでいた。25日に外務省が公開した極秘の会談記録からわかった。
首脳会談は88年1月13日、米側の閣僚らも参加しホワイトハウスで開かれた。激しい貿易摩擦を抱え、対立するイランから原油を輸入していた日本への風当たりは強かった。
レーガン氏は「日本の力強い成長は印象深い」と述べた上で「内需拡大をハイレベルで維持し、必要なら補正予算を組むことを希望する」と発言。ベーカー財務長官も「日本は応分の負担を続けていただきたい。成長鈍化の兆しがあれば補正を検討されるとか、税制改革に際し減税を先行されるとか」と畳みかけた。
因果関係は不明だが、日本政…
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