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 世界反ドーピング機関(WADA)が、2020年東京五輪・パラリンピックを含む主要大会からロシア選手団を4年間排除する処分を決めた問題で、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は19日、監査役会を開き、スポーツ仲裁裁判所(CAS)へ異議申し立てすることを決めた。

 ノーボスチ通信によると、RUSADAのイブレフ監査役員会長は「違反していない選手に集団的な罰が加えられてはならない」と話し、ロシア選手団の出場や国旗の使用を認めるよう求める考えを示した。

 監査役会はスポーツ団体の代表やロシアのスポーツ省法務部長などで構成する。プーチン大統領にWADAへのデータ提供を直訴するなど、ロシア政府の対応を批判してきたRUSADAのユーリ・ガヌス事務局長はメンバーではない。

 WADAは9日、今年1月にモスクワの検査所から回収したドーピング検査データが改ざんされていたことへの処分として、RUSADAを「不適格な組織」と認定。制裁として4年間にわたり、五輪やサッカー・ワールドカップなどへの国としての出場を認めず、主要大会の開催なども禁じた。

 ロシアの処分案を勧告したWADAのテーラー・コンプライアンス審査委員会(CRC)委員長は「CASの決断が我々と異なるとは思えない」とし、来年3~4月には現在の処分内容で決着する見通しを示している。ただ、ロシア政府は、WADAの決定に「政治的な措置だ」と強く反発しており、裁定が長引けば24年のパリ五輪・パラリンピックなどまで影響する可能性もある。(モスクワ=石橋亮介)