20歳で挑んだ五輪「人間力」を試された 増田明美さん
2020年。いよいよ東京に聖火が灯(とも)される。前回の東京オリンピック・パラリンピックが開かれた1964年の元日に生まれ、ロサンゼルス五輪女子マラソンに出場した増田明美さん(56)=千葉県いすみ市出身=に、五輪・パラリンピックの魅力や期待を語ってもらった。千葉でも新競技のサーフィンが一宮町で開かれ、幕張メッセ(千葉市)でも計7競技が開催される。各自治体がホストタウンとして参加国・地域をもてなす。
ますだ・あけみ 1964年、千葉県岬町(現いすみ市)生まれ。成田高校時代に3千、5千、1万メートルと20キロ、マラソンの日本記録を塗り替える。82年に地元・千葉の初マラソンで2時間36分34秒の日本記録。84年ロス五輪で初の正式種目となった女子マラソンに出場した。92年に引退するまでに計12回の日本記録を更新。
――東京五輪・パラリンピックがやってきます。期待することは。
選手のパフォーマンスから勇気や元気をもらい、見る人も支える人も元気になることですね。特にパラリンピックには社会を変える力があると思います。
――日本では64年以来の夏季大会です。当時と社会に与えるものの違いは何でしょう。
前回は高度経済成長期のハード面のレガシー(遺産)が多かった。今回は心や仕組みなど、ソフト面での変化になると思います。成熟した日本での開催は前回とは違ったレガシーを残せる。国際理解や共生社会の実現などです。
――84年のロス五輪に出場しました。千葉で生まれ育った増田さんにとって五輪とは、どういう存在でしたか。
外房で育った私は、「海の向…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら