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 日本芸術文化振興会(河村潤子理事長、芸文振)が映画「宮本から君へ」の助成金を「公益性の観点」から不交付にした問題で、制作会社のスターサンズは20日、不交付決定は違憲かつ違法であるとして、芸文振を相手取り、決定の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

 訴状によると、スターサンズは3月に芸文振から1千万円の助成内定を得た。しかし出演者の一人、ピエール瀧さんが麻薬取締法違反で執行猶予付き有罪判決を受けたことを理由に、7月に「不交付」を通知された。

 原告側は、配役への芸文振の介入は今後の文化芸術活動を大きく萎縮させるとして、憲法21条が定める表現の自由の侵害だと主張。スターサンズの河村光庸(みつのぶ)社長は提訴後の会見で、「命がけで作った映画。許せない」と語った。

 芸文振は芸術文化活動の支援にかかわる文化庁所管の独立行政法人。「宮本から君へ」は9月に公開された真利子哲也監督の人間ドラマで、日刊スポーツ映画大賞の監督賞など、今年の映画各賞で受賞している。

 芸文振は「訴状が届いておらず、コメントは差し控える」としている。