前代未聞、次官の情報漏洩 旧郵政省の先輩後輩が背景か
監督官庁の事務方トップの更迭――。かんぽ生命の不正販売に端を発した日本郵政グループの混乱は、不正を処分する立場の総務省が自ら不祥事を起こす事態にまで発展した。元総務事務次官の鈴木康雄・日本郵政上級副社長に対し、同じ旧郵政省出身の後輩・鈴木茂樹次官が行政処分案を漏らしていた。総務省の天下り人事が前代未聞の「次官による情報漏洩(ろうえい)」にまでつながり、行政の信任には大きな傷が付いた。
次官による前代未聞の不祥事が明らかになったのは20日夕方。高市氏による記者会見の案内が報道陣に届いたのは、午後5時10分ごろの開始30分前という慌ただしさだった。総務省8階の会見室で事務方トップの「更迭」を伝える資料が配られると、報道陣からはざわめきが起き、飛び出していく記者もいた。
「自分の軽率な行為で迷惑を…