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 教師による生徒へのわいせつ行為やセクハラが絶えない。大阪府教育庁は来年度から、府立の中高や特別支援学校の生徒計約13万人を対象に被害の有無をアンケートで尋ね、学校を介さず、直接回収する方針を固めた。学校が回収すると、被害の訴えが加害側に知られる可能性があるためだ。府教育庁によると、直接回収の取り組みは全国的にも珍しいという。

 文部科学省によると、2017年度に強制性交や強制わいせつ、痴漢、盗撮などの行為で懲戒・訓告処分を受けた教職員は210人。うちほぼ半数の97人が自校の児童・生徒へのわいせつ行為と認定された。都道府県別では大阪府は20人とワースト1位で、東京都18人、千葉県13人、広島県11人、北海道・沖縄県各10人、愛知県9人、神奈川県7人など。政令指定都市別でもワースト1位は大阪市5人、2位は堺市と神戸市の4人と続く。

 府教育庁の生徒へのアンケートは府立中学1校、高校150校と、府立支援学校の44校の計195校を想定。これまでも年2回、被害を尋ねる調査を実施していたが、各校が生徒の回答を回収していた。今後は生徒にアンケート用紙を配り、生徒から府教育庁に直接郵送してもらう。府教育庁の担当者は「これまで埋もれていた被害生徒の声を拾い上げたい」と話す。

 対策に動き出したきっかけは兵庫県尼崎市の市立小の男性教諭が今年9月、林間学校で引率した複数の女児に就寝中にわいせつな行為をした事件だ。府教育庁は同様の事例がないか事態を重くみたという。

 教員側の自覚を促す新たな取り組みもある。長崎県教育委員会は今年度、公立小中高の全教職員約1万4千人を対象に「心と性に関するチェックシート」を導入した。選択式の設問で、「小児性愛」の傾向が自分にあるのか自覚してもらうのが狙いで、回答は回収しない。県教委の担当者は「自分の行為をわいせつと認識していない教員にいくら研修をやっても届かない。自覚させることで問題の根絶をめざす」と話す。(光墨祥吾、永野真奈)