拡大する写真・図版76歳の男性「のんきさん」に届いた年賀状。多くに身体を気遣う文章がつづられている(画像を一部加工しています)

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 大阪・釜ケ崎(大阪市西成区)で独り暮らす人たちに届くかわいらしい年賀状が、彼らの「宝物」になっている。送り主は、大阪府貝塚市の津田小学校の子どもたち。新年を温かい気持ちで迎えてほしい、と2年前から始めた取り組みだ。

 「ほら、こんなかわいいのくれるんやで」

 「のんきさん」のあだ名がある76歳の男性が今年の正月までに届いた年賀状を見せてくれた。「あけましておめでとうございます」と書いた脇に、羽子板やお餅のイラストが鉛筆で描いてあった。

 九州出身の男性は高校卒業後、京都で働いていた時に結婚して娘もできた。しかし30代で妻を病気で亡くして酒とギャンブルにおぼれた。仕事を転々とし、50代で着の身着のままで釜ケ崎に流れ着き、日雇いで建設現場で働いた。

 身体を壊して働けなくなった60代後半から生活保護で暮らす。依存症の治療をして、ほとんど酒は飲まなくなったが、一番の悔いは、娘を幼い頃から母親に育ててもらったことだ。

 娘と一緒に住んだことがほとんどない。合わせる顔がなくて、3歳になる孫にも会っていないという。「だから年賀状が届くと、孫からきたような気がして一番うれしいんや」

 津田小の子どもたちから届いた計15枚の年賀状は箱に入れて大事にしまっているという「のんきさん」は笑顔で言った。「ときどき出しては読むんや。宝物やな」

 年末まで10日余りに迫った1…

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