拡大する写真・図版入植地の入り口を示す標識。中に入るとパレスチナの町並みから風景は様変わりする=2019年11月25日、エフラト、高野遼撮影

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 パレスチナ問題について原稿を書くたび、決まり文句のように使ってきた言い回しがある。「ユダヤ人の入植活動は国際法違反とされ……」

 ユダヤ人入植者たち。彼らは、パレスチナ人の土地を奪って住み着いている「悪役」とされてきた存在だ。最近は、米トランプ政権が急に「国際法に違反しない」と言い出し、世界中から批判が集まる騒動もあった。

 そこで、疑問が浮かんだ。非難されてもなお、彼らはどうしてそこに住み続けるのか? 入植地を訪ねてみると、意外な答えが返ってきた。

 「君は現実を分かっていない。僕らはパレスチナ人と仲がいい。うまく共存しているんだ」

 どういうことなのか。入植者はパレスチナ人と敵対しているのではないのか。取材を進めると、入り組んだ「現実」がみえてきた。

ここがパレスチナ?

拡大する写真・図版5人の子どもを育てるオリット・サミュエルズさん。末っ子のナタナルちゃんはもちろん、入植地生まれだ=2019年11月25日、エフラト、高野遼撮影

 「どう? カリフォルニアみたいじゃない?」

 11月下旬でも、日差しが暖かい。整然とした入植地の街並みを車で案内しながら、オリット・サミュエルズさん(33)は後部座席の私を振り返った。隣では息子のナタナルちゃん(2)が眠っている。

 ここはエフラトと名付けられた…

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