郵政「陰の権力者」に気遣う総務官僚 悪弊、民営化後も

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藤田知也
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 「私は何もやっていませんよ」。東京・霞が関の総務事務次官室で今秋、鈴木茂樹次官(当時、今月20日辞職)は、訪ねてきた部下にそう答えた。

 かんぽ生命の不正販売を昨春報じたNHK番組「クローズアップ現代+(クロ現)」に日本郵政グループが猛抗議し、続編の放送が見送られた問題が判明して間もない頃だ。以前は総務審議官だった鈴木次官が、郵政側の抗議に何か関与したのでは――。そんなうわさが一部で流れ、担当部局が話を聞いたのだが、鈴木次官が完全否定し、「事実無根」と判断された。

 だが、いったん消えた話は今月、別の形で火を噴いた。鈴木次官がかんぽ不正を巡る総務省行政処分の検討状況を、先輩の元次官、鈴木康雄・日本郵政上級副社長に逐一漏らしていたことが発覚したのだ。

 鈴木次官は即座に停職3カ月の処分を受け辞職。前代未聞の「癒着」だけに、これまでにも漏らした情報があるのでは、との疑いが出かねない状況だ。

情報漏洩問題は「幕引き」

 他の情報漏洩(ろうえい)の可能性について高市早苗総務相は、23日の記者会見で「現時点で懸念を持っていない。知りうる限り、疑問に思ったことは調査した」とし、「幕引き」とする意向だ。

 鈴木次官が情報を漏らした動機などはなお不明だが、ある郵政OBは「(日本郵政の)鈴木副社長は退任後の天下りにも影響しそうな『超大物OB』。現職次官が気を使うのも仕方ない」と話す。

 なぜ「超大物」なのか。それ…

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