拡大する写真・図版新海誠監督=飯塚悟撮影

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 世界よりも、目の前の大切な一人を救う――。2019年夏に公開され、興行収入140億円超の映画「天気の子」では、異例ともいえる主人公の選択が若い世代を中心に大きな反響を呼びました。「ハリウッド映画であれば、敵役にすらなりえた」という主人公の選択に、新海誠監督が込めた思いの背景には、ここ数年感じてきた日本社会への息苦しさがあったといいます。監督から見える世界、フィクションをつくる意義、2020年代への思い。真摯(しんし)に語ってくれました。

しんかい・まこと 1973年生まれ、長野県出身。2002年に短編作品「ほしのこえ」でデビュー。「雲のむこう、約束の場所」(04年)、「秒速5センチメートル」(07年)、「星を追う子ども」(11年)、「言の葉の庭」(13年)を手がけ、16年公開の「君の名は。」は250億円を超える興行収入を記録し社会現象に。

「君の名は。」批判受けて決意

拡大する写真・図版(C)2019「天気の子」製作委員会

 ――2016年の「君の名は。」を経て、「天気の子」を制作するにあたり、考えていたことは。

 「前作『君の名は。』には、さまざまな反響がありました。あれは少年と少女のラブロマンスのように見える映画ですが、消えてしまう町から人々を救うというテーマもあり、震災にインスピレーションを受けていることも見る人によっては確実にわかる。『町に危機が迫っているときに、2人の恋愛感情が先に立つ映画は正しくないんじゃないか』『現実の災害では亡くなった人は戻ってこないのに、映画で何の代償もなく死者がよみがえるのは端的に間違えている』という批判もあって、時には言葉を投げつけられるようなこともありました」

 「『君の名は。』は、社会とい…

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