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 学校法人明浄学院(大阪府熊取町)の資金21億円を元理事長らが着服したとされる事件で、地場不動産大手プレサンスコーポレーション(大阪市)は23日、大阪地検特捜部に業務上横領容疑で逮捕された社長の山岸忍容疑者(56)が同日付で辞任し、後任に土井豊副社長(51)が就いたと発表した。土井氏は同日会見し、山岸容疑者が逮捕前に横領への関与を否定していたと明らかにした。

 捜査関係者によると、山岸容疑者は逮捕後も容疑を否認しているという。

 捜査関係者によると、山岸容疑者は2016年春、元理事長の大橋美枝子容疑者(61)=同容疑で逮捕=が法人の経営権を握るための費用18億円を、山下隆志容疑者(52)=同=が社長を務める不動産会社ティー・ワイエフ(同市)を介して大橋容疑者に提供。17年夏、法人が明浄学院高校(同市)の土地を別の不動産会社に売却する際、大橋容疑者らが着服した手付金21億円から18億円の返済を受けたとされる。

 だが土井氏によると、山岸容疑者は逮捕前、土井氏に対し「18億円は高校の移転費用などとしてティー社を通じて学校に貸し、学校から返済を受けたつもりだった」と説明し、横領への関与を否定したという。

 高校の土地については、取得予定だった不動産会社からプレ社が買い取る契約を結んでおり、手付金もプレ社が出していたが、元々は大阪府吹田市の不動産会社「サン企画」の池上邦夫容疑者(70)=同容疑で逮捕=らから同社に話が持ち込まれた案件で、山岸容疑者がこの購入契約を決裁していたという。

 土井氏は会見で「大変ご迷惑をおかけしており、深くおわび申し上げます」と謝罪。プレ社は同日付で、弁護士による外部経営改革委員会を設置し、山岸容疑者らがこれまで担当した案件も調査するとした。

 土井氏は「(山岸氏に)権限が集中していた。リーダーシップを持って邁進(まいしん)していたが、同じスタイルを踏襲しようとは考えていない。悪い部分を改善していきたい」と話した。(多鹿ちなみ、西尾邦明)