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 順天堂大医学部の入試で、年齢を理由に不当に不合格にされたとして、社会人経験のある元受験生の男性(34)が24日、大学に対し、慰謝料などを求める訴訟を東京地裁に起こした。金額は明らかにしていない。

 訴状によると、男性は同大の3種類の2018年度入試を受けた。一つは1次試験で不合格、二つは2次試験(最終試験)で不合格とされたが、同大の不適切入試が発覚した後の昨年12月、大学側はいずれも合格だったと男性に伝えた。

 同大は女子や浪人回数の多い受験生が不利になる基準を設けていた。男性は2浪で、入試の一つでは不利になる基準でも合格ラインに達していたが、なお不合格とされた。男性は「構造的な差別だけでなく、さらなる差別があった」と訴える。

 男性や代理人弁護士によると、大学側は今年2月に書面で追加合格者としたが、7月には「不合格と判定したことは大学の裁量の範囲内」と一転。受験料や模試代など計約26万円は支払う意向を示した。提訴後、男性は「提訴に至ったのは残念。だが、過去に何人もの受験生が同じように医師への道を閉ざされていたと思う。これでいいのか、社会が考えるきっかけになってほしい」と話した。(山下知子)